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今年からの贈与について少しだけご説明します。
こんにちは。
戦う税理士の小栗です。
年明けには
大寒波が来るのではないかと
警戒をしておりましたが、
今のところ穏やかな日が続いております。
オックスフォード・エコノミクスによると、
今年は先進国の7割近くが
景気後退局面(2四半期連続のマイナス成長)入りすると
予測されています。
日本が先進国であるならば
景気後退という事でしょうが、
なんとか持ちこたえて欲しいものですね。
さて、
令和5年度の税制改正で贈与税が改正されました。
相続開始前の生前贈与の加算期間が
3年から7年に延長されたというものですが、
ご存知のことと思います。
この改正に関して、
すこし誤解が生じているようですので、
今回はこの制度についてお話をいたします。
ということで、
今日の「難しくてためになる話を優しく解説」するメルマガは
「今年からの贈与について少しだけご説明します」です。
まずはこの改正は
令和6年1月1日以降の
贈与からだという事は以前にお伝えしたとおりです。
という事は、
令和8年12月31日までの
相続については影響を受けず
3年間だけの加算になるという事です。
よろしいですね。
繰り返しますが
影響を受けるのは
令和6年1月1日以後の贈与になりますから、
相続開始日が
令和9年1月1日以後は
加算期間が順次延長されることになり、
加算期間が最長7年になるのは
相続開始日が
令和13年1月1日以後の場合ということです。
何か算数の問題を解いているようですが、
よく考えていただくと分かります。
続いて、
「相続開始前3年を超えた加算額につき、合計100万円分の控除を創設」とあります。
これは、
3年を超えて7年までの間の贈与については
全額を加算するのではなく
100万円だけは控除するという事です。
毎年100万円ずつ
合計で400万円を
控除できるという意味ではないので
ご注意ください。
さて、おさらいです。
例えば、
令和9年に相続が発生したとします。
令和5年と令和6年に
110万円の非課税贈与をしていたとします。
どうなるでしょうか。
令和5年の贈与は改正前の贈与ですから、
3年を超えていますから加算は不要です。
では、
令和6年の贈与はどうなるかというと、
改正後の贈与なので
100万円を引いて
10万円だけの加算で良いという事になります。
分かりにくいですが、
こんなところにも贈与の仕方で損得が発生しそうですね。
いずれにしても、
今後の相続税務には色々と頭を悩ませそうです。
われわれ相続の専門家も
対策を検討していきますから、
迷った時には
専門家に相談しながら進めるということが
とても重要になってきそうです。
では、次回もお楽しみに。